No.16 私の居酒屋五つ☆

しばらくご無沙汰しました。
仕事に熱中していまして、〔酔遊記〕が気になっていたのですが、居酒屋巡りもままならない状況が続いていました。
でも、そうこうするうちに私家版 居酒屋データベースが2012年1月末に300軒を突破しました。居酒屋めぐりを思い立ったのが2009年の7月でしたから、2年半で到達したことになります。知らない土地では頑張って1晩に3軒をハシゴしたりしたこともありますが、それでも我ながらすごいなぁと感心してしまいます。
300軒を30ヵ月で割ると、月に10軒です。このペースで新しい店を巡り歩くというのは、なかなかの努力でした。意志を強く持たなければできなかったでしょう(このエネルギーと意志力を仕事に振り向ければもっと何とかなるはずですが)。
大変だったのは、時間だけではありません。金も結構使いましたし、γ-GTPの値も跳ね上がりました。どうやら少し休養が必要のようです。

せっかくですから、ここで300軒達成記念として「私の居酒屋五つ☆」を発表しておくことにします。
ひとつひとつ解説したいところですが、一行コメントで失礼します。


■東京編
<東京周辺>
 ふくべ(東京駅八重洲口):看板には通人の酒席とあるが、確かにすごい酒揃え。煤けた店内は雰囲気満点。
 やまだや(築地):築地にあってモダンな店構え。しっかりした料理がワインにも合う。
 佃喜知(銀座):銀座のこんなところにこんな店があったのかと思うだろう。ここは酒より料理を楽しんだほうがよい。
 やす幸(銀座):おでん鍋から立ち上がる湯気を前にして座ると、銀座の良さが伝わってくる。安くはないか。
 よし田(銀座):蕎麦屋にしてそのまま居酒屋。銀座の休憩室のような雰囲気。
<品川周辺>
 牧野(京急新馬場):めずらしいのは穴子の刺身と穴子の踊り焼。魚介類が新鮮。
 よし鳥(五反田):こだわりの青森シャモロック。焼くタイミングが良いのでつい酒が。
<渋谷周辺>
 和(なごみ=恵比寿):大人の酒処。お通しから上等。お薦めはいろいろあるが、まずは刺身8種盛りを。
 金田(自由が丘):名店だが品数の多さには目を見張る。せっかくなら1階のカウンターで。
 穂のか(武蔵小山):狭いけれど日本酒が揃っている。是非酒盗の焼味噌をご賞味あれ。
<新宿周辺>
 笹吟(代々木上原):メニューが豊富で、特に野菜料理の多いのが他とは違うところ。日本酒が揃っている。老若男女の万人向き。
 やきとん秋元屋(野方):焼トン店は数々あれど、味、値段、雰囲気はピカイチ。
 伊勢藤(神楽坂):木造の二階家は外も中も文化財的価値がある。やや堅苦しいが、たまにはこういう空気の締まっているところも悪くない。
 蕎楽亭(神楽坂):入りやすい。てんぷら、穴子白焼、出し巻き卵をとって、最後は自慢のざる蕎麦で締め。
 萬屋おかげさん(四谷):予約が取れたらしめたもの。刺身の出し方が凝っている。
<池袋周辺>
 ふじ(池袋):夫婦で営む静かで落ち着いた隠れ家的存在。気さくで酒好きな常連が多い。
 江戸一(大塚):店のシブさがきれいにカッコよく飲みたくさせる。燗酒に合う定番酒肴がどれも安くて美味しい。
 こなから(大塚):〔酔遊記〕No.8をご覧ください。
 齊藤酒場(十条):近くまで行ったら無理しても寄りたいところ。酒場という呼び方がまさにふさわしい。
<上野周辺>
 八幡屋(御徒町):私の中での一押し居酒屋。品数は多くないが、どれも逸品。冬はふぐと白子豆腐。酒は岡山の酒一筋。
 シンスケ(湯島):いわずと知れた老舗居酒屋。一人カウンターに座り鮪のぬたと鰯の岩石揚げを頼む。酒は両関のみ。
 赤津加(秋葉原):ビルの谷間の昭和の居酒屋。店員さんと客の息がぴったり合っている。
 鷹番(小川町):日本酒の店だが、白ビールがめずらしい。料理は何でもOK。馬刺し、クエ鍋がgood。
 鍵屋(鶯谷):古い民家で、中も超レトロなところがいい。燗付器のぬる燗を注文すべし。うなぎのくりから焼き、鶏皮煮が好き。
 志婦"や(浅草):何といっても下町のよさに溢れている。酒の種類は多くないが、新鮮な魚介類が豊富。
 大はし(北千住):都心からはチョッとあるが、並んで待つとしても行ってみる価値がある。煮込みが美味い。大衆性抜群。
 山利喜(森下):下町の名店。新装したが煮込みの味は変わらない。酒肴は和洋折衷型。
 ほそ川(両国):蕎麦屋としてその名を知られているが、酒も肴も凝っている。要予約。

■東京以外の地方は、まだ時間も情報も不十分ですが、これからも出張を活用して励みたいと思っています。
 <旭川>独酌三四郎:煤けた店内と燗をつけるかまど、店構えだけでなく肴も味わいがある。
 <弘前>しまや:津軽の家庭料理ということで訪れたが、女将の話し上手が一番の肴になった。
 <秋田>酒盃:シブい装飾、こだわりの酒と料理。店主のフィロソフィーが伝わってくる。味噌貝焼がお薦め。
 <一関>こまつ:土蔵作りの店内は明るく柔らかな空気。牡蠣・葱料理、てんぷら、そして最後は鴨汁蕎麦。
<仙台>一心:酒は宮城の地酒中心。店も料理も上等だが、高くない。ほや料理が今も忘れられない。
<横浜>武蔵屋:〔酔遊記〕No.7をご覧ください。
<藤沢>久昇:カウンターで一人杯を傾けていると、酒を飲む喜びが湧いてくる。店の人も客も丸く穏やか。
 <岐阜>八十八商店:地元の人に安くて美味しいと教えられて行ったが、その通りだった。最後は鯛めしで。
 <名古屋>大甚本店:名古屋に大甚あり。創業105年の老舗ながら、とても庶民的。ここに居酒屋の原点がある。
 <京都>赤垣屋:酒、味、雰囲気、客、値段、清潔感すべて文句なし。赤ネオンの看板がいい。
<大阪>明治屋:看板、神棚、品書き、酒樽、燗付け器、椅子とテーブル......絵に描いたような居酒屋。
         上かんや:心斎橋筋にあるこざっぱりとした店。燗酒で凝った料理をゆっくりと味わいたい。
     ながほり:居酒屋とはいいがたいハイレベルな店。日本酒が揃っていて、野菜の創作料理がいい。
<長崎>朱欒(ざぼん):〔酔遊記〕No.12をご覧ください。
        安楽子(あらこ):〔酔遊記〕No.13をご覧ください。
    
ここでは立ち飲みを除きました。しかし、立ち飲みにもかねます(勝どき)、大島や(月島)、徳多和良(北千住)、竜馬(新橋)、カド(神楽坂)、富士屋本店ワインバー(渋谷)、角うちいしまる(大宮)といった私の五つ☆があります。いつか別に書いてみたいと思っています。

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