2011年8月のへそ
[日本栄養士会雑誌2011年8月号広告掲載]落語でおなじみ知ったかぶりの若旦那。町内の若い衆にのせられて、珍味「酢豆腐」を食べるはめに。この食べ物の正体はさておき、酢の酸味のもとになる成分とは?
【答え】
酢酸(acetic acid)。
酢酸は、アセチル基を有し、食酢に4〜5%含まれる。生体内では補酵素A(CoA)と結合した活性型酢酸の「アセチルCoA」として存在する。アセチルCoAは、栄養素が代謝(分解)される時にできる代謝中間体で、オキサロ酢酸と反応してクエン酸を生じ、クエン酸回路(TCA回路、トリカルボン酸回路ともいう)に入るほか、脂肪酸やコレステロールなどの材料となる。酢は、味噌やしょう油と並ぶ代表的な発酵調味料である。毎日の食生活に取り入れることによって血中脂質や血圧が低下したり、食後の血糖上昇を抑制するなどの健康効果が報告されている。とくに疲れた時、糖質とともに酢を補給すると、疲労物質の乳酸が分解され、グリコーゲンの補充が進むなど、疲労回復に効果がある。夏に酢の物を食べるのは理にかなっているのだ。
ちなみに、「酢豆腐」は、知ったかぶりの若旦那に腐った豆腐を食べさせてしまう話。上方落語では、朝ドラにもなった「ちりとてちん」の名で知られる。




















