インターメディカルは人と知識の間をとりもつ出版社です。
管理栄養士と保健師の国試対策模擬試験では、親切な解説で受験生をサポートします。

  1. ホーム >
  2. かんもしTOP >
  3. かんもし編集部より >
  4. 2011年10月のへそ

2011年10月のへそ

[日本栄養士会雑誌2011年10月号広告掲載]

「秋刀魚」と書いて「さんま」。通は目黒で食べるとか。コレステロール低下、血液サラサラ効果のある2種類の多価不飽和脂肪酸が豊富。どちらも三文字のアルファベットだが、正式名称、いえますか?

【答え】

さんまに含まれている多価不飽和脂肪酸(PUFA)は、エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)。EPA (eicosapentaenoic acid)の正式名称はエイコサペンタエン酸。DHA(docosahexaenoic acid)はドコサヘキサエン酸。いずれもn-3系の不飽和脂肪酸で、さんまやさばなどの青魚に多い。

名前に含まれる接頭辞からそれぞれの構造中の炭素と二重結合の数がわかる。EPA(20:5)は、「エイコサ(20)」が炭素数20を示し、「ペンタ(5)」で5つの二重構造が含まれる。 DHA(22:6)は、「ドコサ(22)」が炭素数22を、「ヘキサ(6)」が6つの二重結合を表している。


エイコサペンタエン酸(EPA)    
ドコサヘキサエン酸(DHA)    

1970年〜1980年代に、グリーンランドに住むイヌイットに動脈硬化や心筋梗塞が少ないことと、彼らの主食であるアザラシやクジラにEPAや DHAが多いことがわかり、関連を調べたところ、いずれも血小板凝集を抑制して血液をサラサラにする効果に加え、血中の中性脂肪(トリグリセリド)や悪玉とよばれるLDLコレステロールを減少させる効果があることがわかった。

DHAは脳に多く、脳の働きに重要であることがよく知られている。2011年9月3日に開催された日本脂質栄養学会において、「精神疾患や脳機能と脂質栄養」をテーマにしたシンポジウムで、EPAおよびDHAの摂取と神経活動、遺伝子との関連についての報告がなされた。いずれも意欲向上に関与しており、うつ状態、統合失調症などに改善効果があることが示唆された。

ところで、さんまのくだり・・・。
江戸時代、さんまは、庶民が食べる下魚とされており、ある日目黒に鷹狩りに出た殿様が、さんまの焼けるうまそうなにおいにひかれ、はじめてこれを食したところご満悦。もう一度あのさんまが食べたいと、お城に戻って所望したところ、脂も骨も抜かれて上品に調理され、前に食べたのと似てもにつかない。「どこで求めた?」「はっ、日本橋の魚河岸で」「それはいかん。さんまはやっぱり目黒に限る」----ご存じ落語「目黒のさんま」より。

« 2011年9月のへそ | かんこのベランダ菜園通信(2) »